男性医療事務員の戯言

医療事務でメシ食ってます。愛妻家です。

レセプト情報です。固定観念が生む弊害。特定疾患処方管理加算について

今月の査定リストを分析しているときに、自分よりベテランで医療事務キャリア10年の担当者からこんな質問を受けました。胃炎病名が主病の患者さんに漢方薬28日分を処方して特処長(特定疾患処方管理料)の査定があり、特処(特定疾患処方管理料)になっている理由がわからないと言うのです。

■特処長(特定疾患処方管理料)65点
■特処(特定疾患処方管理料) 18点
■65点-18点=47点の査定。

でも、彼女の主張は漢方薬では特処長(特定疾患処方管理料)は算定できないので特処長(特定疾患処方管理料)65点の査定になるはずだ。です。

f:id:sasakimaruo:20160514212853j:plain

最初に正解を書きます。

今回の査定に関しては完全にベテランスタッフの間違いですね。査定の内容が正しいです。彼女は10年以上のベテランで病院を3つ渡り歩いている医療事務のスペシャリストのはずなんですけどね…。固定観念が強くて取り払うのに苦労しました。

正解の理由は下記の通り。

特定疾患処方管理加算 18点について

まずはちゃんと教科書があるので確認しておきましょう。すべての医療事務員必須の点数早見表にはこう書いてあります。

4 診療所又は許可病床数が200床未満の病院である保険医療機関において、入院中の患者以外の患者(別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とするものに限る。)に対して処方せんを交付した場合は、月2回に限り、処方せんの交付1回につき18点を加算する。

ふむふむ。なるほどなるほど。相変わらずよくわかるようなわからないような曖昧な文章ですね。

特処長(特定疾患処方管理料)65点について

では、こちらはどうかいてあるか確認してみましょう。すべての医療事務員必須の点数早見表にはこう書いてあります。

5 診療所又は許可病床数が200床未満の病院である保険医療機関において、入院中の患者以外の患者(別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とするものに限る。)に対して薬剤の処方期間が28日以上の処方を行った場合は、月1回に限り、1処方につき65点を加算する。ただし、この場合において、同一月に注3の加算は算定できない。

ふむふむ。なるほどなるほど。まぁわかるようなわからないような…。

あれ?書いてあること同じじゃね?

いいえ違います( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \

特処長(特定疾患処方管理料)65点の文章をよく読むと、「診療所又は許可病床数が200床未満の病院である保険医療機関において、入院中の患者以外の患者(別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とするものに限る。)に対して薬剤の処方期間が28日以上の処方を行った場合は~」と書いてあります。

特定疾患処方管理加算18点の文章には「4 診療所又は許可病床数が200床未満の病院である保険医療機関において、入院中の患者以外の患者(別に厚生労働大臣が定める疾患を主病とするものに限る。)に対して処方せんを交付した場合」と書いてあります。

なので結論。特定疾患処方管理加算18点はその主病に対する処方がなくても算定できるということです。今回の例で言うと胃炎が主病の患者さんなので特定疾患処方管理加算18点は算定して何の問題もないことになります。

固定観念が生む弊害

今回の彼女のように自分が進んできた道にキャリアと自信がある人ほど、目の前の当たりまえや、基本的なことを忘れてしまう良い例でした。彼女は今後更なる発展をしてくれると思いますし、自分みたいな経験が浅い人間には注意しなければいけないポイントの発見になりました。

一つの事例を大切にして、全体でミスや査定が減っていったら良いですね。



これさえあれば何もいらない。 医療事務員必須です。