男性医療事務員の戯言

医療事務でメシ食ってます。愛妻家です。

皮膚、皮下腫瘍摘出術や創傷処理における露出部の解釈。手術を算定ミス。

僕の働いている病院では医療事務員歴20年以上のベテラン社員がいます。ベテランらしく知識は豊富で大変助かっているのですが、先日レセプト点検をしているとそのベテラン社員の露出部の解釈ミスを発見しました。

なので今日は手術や創傷処理における露出部の解釈について書いておきたいと思います。

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創傷処理における真皮縫合加算についてはこちらをどうぞ

 

www.office-iryoujimu.com

 

皮膚、皮下腫瘍摘出術で算定間違いを発見しました。

問題の対象者については、頭部に腫瘍がありその腫瘍を摘出。なので術式としては皮膚、皮下腫瘍摘出術で正解です。

しかし、この皮膚、皮下腫瘍摘出術は摘出した場所と大きさで点数が違ってきます

K005 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)

1 長径2センチメートル未満  1,660点
2 長径2センチメートル以上4センチメートル未満  3,670点
3 長径4センチメートル以上  4,360点

K006 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)

1 長径3センチメートル未満  1,280点
2 長径3センチメートル以上6センチメートル未満  3,230点
3 長径6センチメートル以上  4,160点

手術における露出部についての解釈はこうなっています

この露出部については診療点数早見表にはこのように書いてあります。

「露出部」とは、頭部、頸部、上肢にあっては肘関節以下及び下肢にあっては膝関節以下をいう。

つまり半袖短パンをはいた人をイメージするとわかりやすいでしょうか。肌が出ている部分です。へたくそな絵ですいませんw

黒色の部分が露出部となります。 (青は露出部以外)

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今回は頭部に2.5cmでしたので皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)の2 長径2センチメートル以上4センチメートル未満(3,670点)が正解です。

しかしこのベテランは皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部以外)1 長径3センチメートル未満(1,280点)で算定してしまったのです。

経験年数20年の大ベテランが算定間違いをした理由

このミスが発覚したことにより患者さんへ7,000円以上を追加で徴収する事になりました。病院の信用問題にも関わります。

僕だったら術後に「間違いえていましたので7000円追加になります。」なんて言われたらイヤですね。

まぁ、完全にゼロにすることは難しいかもしれませんが、医療事務を仕事とする以上算定間違いは減らしていかなくてはいけません。

昔の診療点数早見表では正解だった!

こんな初歩的なミスをなぜ大ベテランが行ってしまったのでしょう?

それは、平成20年の診療報酬改定までは頭部は露出部以外だったのです。実際に平成18年の診療点数早見表を確認してみると頭部は。

露出部とは,顔面,頸部,上肢にあっては肘関節以下及び下肢にあっては膝関節以下(足底部を除く。)をいう。

そうなんです。昔は頭部ではなくて顔面だったのです。これをベテランは勘違いしていたのです。頭部は髪の毛があるので露出部ではない!と言い張っていました…。

診療報酬改定は2年に1度おこなわれます。

次は2018年4月に改定となります。

しっかりチェックしないと今回のベテランのような事にもなりかねません。ベテランの長年の経験と知識がすべて正しいわけではありません。ため込んだ知識はゆっくりと古くなっていくのです。

わからない事はわかる人に聞いてもいいですが、たまには自分を信じて自分で調べて自分で考える。そうすることで最終的には自分の為になります。

常に最新の情報をインプットすることはどの業界のどの職種でも基本です。立ち止まらず日々勉強が大事ですね。